「東京マラソン2021」の概要と結果・速報 - 2022年3月6日開催

2022年3月6日(日)に、東京都の都庁前から東京駅前のコースで「東京マラソン2021」が開催されました。市民ランナーが参加するのは 3年ぶりとなり、約2万5千人のランナーが参加しました。

レース結果

男子 レース順位

男子レースは、エリウド・キプチョゲ(ケニア)が 2時間02分40秒の大会記録で初優勝をしました。このタイムは世界歴代3位になります。2位には 2時間03分13秒でアモス・キプルト(ケニア)が入り、3位には 2時間04分14秒でタミラト・トラ(エチオピア)が入りました。日本人1位としては、4位に鈴木健吾(富士通)が、2時間05分28秒でゴールしています。

  • 1位
    2:02:40
    エリウド・キプチョゲ(ケニア)
  • 2位
    2:03:13
    アモス・キプルト(ケニア)
  • 3位
    2:04:14
    タミラト・トラ(エチオピア)
  • 4位
    2:05:28
    鈴木 健吾(富士通)MGC獲得
  • 5位
    2:06:12
    シュラ・キタタ(エチオピア)
  • 6位
    2:06:37
    ラバン・コリル(ケニア)
  • 7位
    2:07:23
    其田 健也(JR東日本)MGC獲得
  • 8位
    2:07:31
    湯澤 舜(SGホールディングス )MGC獲得
  • 9位
    2:07:55
    聞谷 賢人(トヨタ紡織)MGC獲得
  • 10位
    2:07:55
    マイケル・ギザエ( スズキ)

女子 レース順位

女子レースは、ブリジット・コスゲイ(ケニア)が 2時間16分02秒で女子の優勝をしました。2位に 2時間17分58秒でアシェテ・ベケレ(エチオピア)が入り、3位には 2時間18分18秒で、ゴティトム・ゲブレシラセ(エチオピア)が入りました。日本人では、6位に 2時間21分02秒で一山麻緒が入り、7位に 2時間21分17秒で新谷仁美がゴールしています。

  • 1位
    2:16:02
    ブリジット・コスゲイ(ケニア)
  • 2位
    2:17:58
    アシェテ・ベケレ(エチオピア)
  • 3位
    2:18:18
    ゴティトム・ゲブレシラセ(エチオピア)
  • 4位
    2:18:42
    アンジェラ・タヌイ(ケニア)
  • 5位
    2:19:10
    ヒウォト・ゲブレキダン(エチオピア)
  • 6位
    2:21:02
    一山 麻緒(ワコール)MGC獲得
  • 7位
    2:21:17
    新谷 仁美(積水化学)MGC獲得
  • 8位
    2:22:56
    サラ・ホール(アメリカ)
  • 9位
    2:24:33
    ヘレン・ベケレ(エチオピア)
  • 10位
    2:27:38
    森田 香織( パナソニック)MGC獲得

車いす 男子 レース順位

  • 1位
    1:22:16
    マルセル・フグ(スイス)
  • 2位
    1:29:12
    鈴木 朋樹(トヨタ自動車)
  • 3位
    1:29:55
    西田 宗城 (バカラパシフィック)
  • 4位
    1:29:55
    樋口 政幸(プーマジャパン)
  • 5位
    1:30:07
    吉田 竜太(SUS株式会社)
  • 6位
    1:31:05
    ジョンボーイ・スミス(イギリス)
  • 7位
    1:32:08
    洞ノ上 浩太(Yahoo!)
  • 8位
    1:33:14
    渡辺 勝(凸版印刷株式会社)
  • 9位
    1:33:27
    副島 正純(ソシオSOEJIMA )
  • 10位
    1:36:43
    河室 隆一(ホンダアスリートクラブ)

車いす 女子 レース順位

  • 1位
    1:40:21
    喜納 翼(琉球スポーツサポート)
  • 2位
    1:44:58
    土田 和歌子(ウィルレイズ)

レース経過

  • START
    車いすマラソンに続き、9時10分に約2万5000人のランナーが一斉にスタート。天候は晴れ。気温 7.8度、湿度 29%、風向き 西2.4m。ペースランナーは、男子は 2分54秒と 2分57秒、女子は 3分14秒と 3分17秒のそれぞれ 2つ設定されている。
  • 1km
    2分50秒で通過。キプチョゲら外国人勢 6名が 先頭グループを作り、鈴木健吾らを含む日本人勢は 5秒ほど遅れた第2グループで進んでいく。
  • 5km
    14分16秒で通過。先頭グループは、キプチョゲ、キプルト、J.コリル、ゲメレウ、トラ、キタタの 6名。続く第2グループは 32秒遅れで通過。
    [女子] 16分05秒で通過。先頭グループは、ゲブレキダン、コスゲイ、ゲブレシラセ、A.ベケレ、タヌイの5名。13秒遅れで、新谷仁美、一山麻緒らの第2グループが続く。
  • 10km
    28分37秒で通過。キタタが遅れたため、先頭グループは 5名。続いて、第2グループの約60名が 1分04秒差で通過。
    [女子] 32分14秒で通過。第2グループは 33秒差。
  • 10.5km
    左折して浅草方面に向かう交差点で、先導する白バイがコースを誤り復路のコースに入ったため、続いた先頭グループの選手がコースをはずれ 10秒程度のタイムロスが発生する。そのため 2分50秒程度で刻んでいたラップが、10-11kmは 3分09秒に落ちる。
  • 15km
    43分15秒で通過。第2グループは、1分15秒差で通過。
    [女子] 48分01秒で通過。第2グループは 56秒差。
  • 20km
    57分53秒で通過。第2グループは1分29秒で通過。大きな集団から鈴木健吾、井上大仁、L.コリルの 3名が前方に出始める。
    [女子] 1時間04分35秒で通過。第2グループは 1分18秒差で続く。
  • HALF
    1時間1分03秒で通過。世界記録を 3秒上回っている。先頭グループは、キプチョゲ、キプルト、J.コリル、ゲメレウ、トラの 5名。第2グループは、1時間2分33秒で通過し、鈴木健吾、井上大仁、L.コリル、吉田祐也が集団から抜け出ている。
  • 23km
    第2グループが、鈴木健吾、井上大仁、L.コリル、吉田祐也、林奎介の 4名になる。
  • 24.25km
    先頭グループを走っていたゲメレウがレースを止める。
  • 25km
    1時間12分26秒で通過。先頭グループは、キプチョゲ、キプルト、トラ、J.コリルの 4名。第2グループは崩れ、単独で鈴木健吾が 1時間14分00秒で通過。
    [女子] 1時間20分48秒で通過。先頭グループは変わらず、ゲブレキダン、コスゲイ、ゲブレシラセ、A.ベケレ、タヌイの 5名。第2グループは 1分36秒遅れで、新谷仁美、一山麻緒、H.ベケレ、サラの 4名。
  • 26km
    先頭グループから、J.コリルが遅れる。先頭グループは、キプチョゲ、キプルト、トラの3名になる。
  • 27km
    先頭グループのペーサーの最後の1人が、キプチョゲらのペースについて行けず止まってしまう。
  • 30km
    1時間26分51秒で通過。キプチョゲ、キプルトの2名が先頭を走り、トラは遅れて 12秒差。日本人トップの鈴木健吾は、1分51秒差の 1時間28分42秒で通過。
    [女子] 1時間36分59秒で通過。先頭グループが、コスゲイ、ゲブレシラセ、A.ベケレの 3名になる。日本人トップで 6位の新谷仁美、一山麻緒が 2分03秒遅れで続く。
  • 32km
    キプチョゲ、キプルトが並走しマッチレースの様相を見せる。
  • 35km
    1時間41分30秒で、キプチョゲ、キプルトが通過。3位にトラ、4位に 2分05秒遅れで鈴木健吾が続く。
    [女子] 1時間53分08秒で通過。先頭は、コスゲイ、ゲブレシラセの 2名。A.ベケレ、ゲブレキダンと続き、6位グループで新谷仁美、一山麻緒が続く。
  • 36km
    キプチョゲがペースを上げて単独で先頭に立つ。キプルトはついて行けず遅れていく。キプチョゲの 35-36kmの 1kmは 2分53秒。
  • 40km
    1時間56分03秒でキプチョゲが先頭で通過。13秒差でキプルトが続く。トラを挟み、4位に鈴木健吾が続く。
    [女子] 2時間08分56秒でコスゲイが単独首位で通過。1分22秒遅れで、2位グループのゲブレシラセ、ベケレが続く。6位は一山麻緒、2秒遅れで新谷仁美が続く。
  • FINISH
    エリウド・キプチョゲが 2時間02分40秒の大会記録で初優勝をした。このタイムは世界歴代3位。2位に 2時間03分13秒でアモス・キプルトが入り、3位には 2時間04分14秒でタミラト・トラが入った。4位に日本人1位の鈴木健吾が、2時間05分28秒でゴールした。
    [女子] ブリジット・コスゲイが 2時間16分02秒で女子の優勝をした。2位に 2時間17分58秒でアシェテ・ベケレが入り、3位には 2時間18分18秒で、ゴティトム・ゲブレシラセが入った。6位に 2時間21分02秒で日本人トップで一山麻緒が入り、7位に 2時間21分17秒で新谷仁美がゴールしている。

選手インタビュー

<エリウド・キプチョゲ:男子マラソン 優勝>
ー 日本では初の 2時間02分代のレースを振り返って
日本で初めての2時間02分代ということで大変嬉しく思っています。非常に日本に来れて、札幌でオリンピックの金メダルを取ったんですけども、もう一度日本で、この東京で走れたということで、大変ワクワクしていました。感謝の気持ちで一杯です。観客の皆さんの声援も聞こえてきました。記者会見の時に “ストロング” なマラソンを走るという話をしたのですけど、2時間02分で走れたということで、それがどういう意味だったか、分かっていただけたのではないかと思っています。本当に、嬉しく思っています。ありがとうございました。(※通訳を介してのコメント)

<鈴木 健吾:男子マラソン 4位(日本人1位)>
ー レース後の想いについて
昨年日本記録を出してから、1年間本当、苦しかったんですけど、それを今日乗り越えれたかなと思います。
ー 今日のレースを振り返って
今回は、状態もあまり良くなかったので、本当はキプチョゲ選手が出てたので前でチャレンジしたかったのですけど、しっかり日本人トップで世界選手権の代表を取るというところを、一番に掲げてやりました。
ー 今後に向けて
ここで世界選手権の代表の内定をもらえれば、世界選手権に向けてしっかり準備をして、世界の強い選手たちにチャレンジしていきたいと思います。

ギネス記録

今大会で男子日本人1位の鈴木健吾選手(2時間05分28秒)と、女子日本人1位の一山麻緒選手(2時間21分02秒)は、同一レースでの夫婦合計タイムにおけるギネス記録を、4時間26分30秒で更新しています。

大会概要

15回目の開催を迎える「東京マラソン2021」は、新型コロナウイルスの感染拡大の影響により、例年開催している 2021年3月から半年遅らせた 2021年10月に開催を予定していましたが、感染症の状況が好転しないため、さらに半年ずらして 2022年3月の開催になりました。この開催日のスライドにより「東京マラソン2022」は中止になりました。前回の 2020年大会は大会規模の縮小によりエリートの部のみの開催となりましたが、今大会では感染症対策やランナーのPCR検査などの実施により、予定通りの開催が見込まれています。

同大会は、2021年に創設された「ジャパンマラソンチャンピオンシップ(JMC)シリーズ」のシーズン1 において、男子・女子ともに “グレード1(G1)” に指定される大会で、パリ五輪に向けて 2023年に開催される「マラソングランドチャンピオンシップ(MGC)」の出場選考の指定大会になります。今大会の「MGC」出場権獲得の条件は、男子は、日本人 1~3位で 2時間10分00秒以内、4~6位で 2時間09分00秒以内もしくは、順位に関係なく 2時間08分00秒以内になります。女子は、日本人 1~3位で 2時間28分00秒以内、4~6位で 2時間27分00秒以内もしくは、順位に関係なく 2時間24分00秒以内になります。

また、2022年7月にアメリカのオレゴン州で開催される「世界陸上競技選手権大会」の日本代表選手選考競技会にもあたり、男子は派遣設定記録の 2時間07分53秒を突破し、日本人 2位以内の選手が日本代表の候補になります。女子は派遣設定記録の 2時間23分18秒を突破し、日本人 2位以内の選手が日本代表の候補になります。さらに「杭州2022アジア大会」の選考競技会も兼ねており、男女ともに日本人3位以内の競技者が選考の対象になります。

今回の「東京マラソン2021」では、新型コロナウイルスの感染症対策のため、コース沿道での応援は自粛し、テレビ・ラジオ・SNSでの応援を呼びかけています。

大会情報
大会名
東京マラソン2021
日 時
2022年3月6日(日)9時10分 スタート
開催地
東京都 新宿区 都庁前~ 千代田区 東京駅前
種 目
フルマラソン/10km(10.7km)
主 催
一般財団法人東京マラソン財団
URL
https://www.marathon.tokyo/
前回大会 男子 トップ3
1位
ビルハヌ・レゲセ(エチオピア)
2位
バシル・アブディ(ベルギー)
3位
シサイ・レマ(エチオピア)
前回大会 女子 トップ3
1位
ロナー・チェムタイ・サルピーター(イスラエル)
2位
ベルハネ・ディババ(エチオピア)
3位
ストゥメ・アセファ・ケベデ(エチオピア)

開催地とコース

開催地は東京都の中心部の、新宿区都庁前から千代田区東京駅前までを走る 42.195kmです。スタートから 6km付近までは下り基調で、それ以降は平たんになるため、記録が出やすいコースレイアウトになっています。また、都庁庁舎や東京ドーム、皇居、東京タワー、浅草などの東京の名所を巡ることができるルートを通ることも、東京マラソンの魅力の一つになっています。10kmは、新宿区都庁前から日本橋までのルートで、実際の距離が 10.7kmあるため公式記録としては認定されません。

主な参加選手

男子 マラソン 招待選手
  • 1. エリウド・キプチョゲ(ケニア)
  • 2. ビルハヌ・レゲセ(エチオピア)※欠場
  • 3. モシネト・ゲレメウ(エチオピア)
  • 4. アモス・キプルト(ケニア)
  • 5. タミラト・トラ(エチオピア)
  • 6. ジョナサン・コリル(ケニア)
  • 7. シュラ・キタタ(エチオピア)
  • 8. ラバン・コリル(ケニア)
  • 11. 鈴木 健吾(富士通)
  • 12. 土方 英和(Honda)
  • 13. 細谷 恭平(黒崎播磨)※欠場
  • 14. 髙久 龍(ヤクルト)
  • 15. 井上 大仁(三菱重工)
  • 16. 小椋 裕介(ヤクルト)※欠場
  • 17. 上門 大祐(大塚製薬)
  • 18. 定方 俊樹(三菱重工)
  • 19. 吉田 祐也(GMOインターネットグループ)
女子 マラソン招待選手
  • 51. ブリジット・コスゲイ(ケニア)
  • 52. アンジェラ・タヌイ(ケニア)
  • 53. アシェテ・ベケレ(エチオピア)
  • 54. ヒウォト・ゲブレキダン(エチオピア)
  • 55. ゴティトム・ゲブレシラセ(エチオピア)
  • 56. サラ・ホール(アメリカ)
  • 57. ヘレン・ベケレ(エチオピア)
  • 61. 一山 麻緒(ワコール)
  • 62. 新谷 仁美(積水化学)
男子 車イス 招待選手
  • 1001. 鈴木 朋樹(トヨタ自動車)
  • 1002. マルセル・フグ(スイス)
  • 1003. ジョンボーイ・スミス(イギリス)
  • 1004. 吉田 竜太(SUS株式会社)
  • 1005. 吉田 高志(奥アンツーカ)
  • 1006. 樋口 政幸(プーマジャパン)
女子 車いす 招待選手
  • 2001. 喜納 翼(琉球スポーツサポート)
  • 2002. 土田 和歌子(ウィルレイズ)

放送・配信の情報

テレビ放送
放送局
日本テレビ
番組名
東京マラソン2021 ~2022世界選手権・アジア大会代表選手選考レース~
日 時
2022年3月6日(日)9:00~11:50
URL
https://www.ntv.co.jp/tokyomarathon/
放送局
日本テレビ
番組名
東京マラソン2021 ~Re TOKYO~
日 時
2022年3月6日(日)12:00~12:45
放送局
CS日テレジータス
番組名
車いすマラソン&フルマラソン全員フィニッシュ生中継
日 時
2022年3月6日(日)9:00~16:30
放送局
BS日テレ
番組名
東京マラソン2021 ダイジェスト
日 時
2022年3月6日(日)18:30~21:00
ラジオ放送
放送局
ラジオ日本
番組名
ラジオ日本スポーツスペシャル 東京マラソン2021実況中継
日 時
2022年3月6日(日)8:45~11:50
ライブ配信
配信局
Hulu
日 時
2022年3月6日(日)9:00〜11:50
URL
https://www.hulu.jp/

参加ランナーの追跡は「応援navi」で、選手名・ゼッケンで検索ができ、ラップタイムなどの情報を見ることができます。また、東京マラソンのサイトでは、上位選手の推移をリーダーボードでお伝えします。

応援ナビ -東京マラソン2021
https://v2.ouennavi.jp/tokyo/

東京マラソン2021リーダーボード
http://leaderboard.marathon.tokyo/