「第75回 びわ湖毎日マラソン大会」のレース結果

「第75回 びわ湖毎日マラソン大会」が、2020年3月8日(日)に、滋賀県大津市の皇子山陸上競技場発着で、琵琶湖の湖畔を走る往復コースで開催されました。

エリートの部は、男子のMGCファイナルチャレンジの最終戦になっており、東京マラソン代表の最後の切符を獲得するランナーが現れるかにも注目が集まりました。国内招待選手には、東京五輪出場をを狙う荻野皓平、大塚祥平、野口拓也、鈴木健吾や、川内優輝らが参加しました。山本浩之は怪我のため欠場しています。

今大会は、新型コロナウイルス(COVID-19)の影響を受けて、表彰式などの室内で行われる行事が中止され、沿道の応援も自粛が要請されました。

【目次】

レース結果(速報タイム)

レースは、エバンス・チェベト(ケニア)が"2時間07分49秒"で優勝しました。2位には"2時間08分05秒"で南アフリカのスティーブン・モコカ(南アフリカ)が入り、3位には"2時間08分48秒"でケニアのフィレックス・キプロティチ(ケニア)が入った。

日本人トップは4位に入った作田直也(JR東日本)は"2時間08分59秒"で、前週の「東京マラソン2020」で大迫傑がマークした"2時間05分29秒"を超えられなかったため、大迫が東京五輪の男子マラソン代表に内定した。

レースリザルト
  • 1位
    2:07:49 エバンス・チェベト(ケニア)
  • 2位
    2:08:05 スティーブン・モコカ(南アフリカ)
  • 3位
    2:08:48 フィレックス・キプロティチ(ケニア)
  • 4位
    2:08:59 作田 直也(JR東日本)
  • 5位
    2:09:18 山本 翔馬(NTT西日本)
  • 6位
    2:09:23 アルフォンス・フェリックス・シンブ(タンザニア)
  • 7位
    2:09:28 奥野 翔弥(トヨタ自動車九州)
  • 8位
    2:09:50 其田健也(JR東日本)
  • 9位
    2:10:08 フィレックス・ケモンゲス(ウガンダ)
  • 10位
    2:10:13 吉岡幸輝(中央発條)
  • 12位
    2:10:37 鈴木健吾(富士通)
  • 25位
    2:14:33 川内優輝(あいおいニッセイ同和損保)

レース展開

冷たい雨が降るコンディションのなか「スタート10秒前 オンユアマーク」の音声が流れ、選手たちはスタートラインで号砲の時を待っていました。しかし、いつになっても号砲はならず、雨の中で2分半ほど待ち、さらに屋根のある場所に下がりました。原因は機材トラブルで、10分遅れで再度スタートが仕切り直された。

序盤はペースメーカーのペースが設定の3分よりも遅くなる傾向があり、遅いと感じた選手がペースメーカを促すシーンが見られた。その後ペースは落ち着き、50人を超える先頭集団が形成されレースが進んでいく。

3分前後のペースで進むレースは、徐々に集団から選手が零れ落ちていくサバイバルレースの様相を見せる。距離を重ねるごとに選手が減っていき、20km地点で33人、30km地点で13人にまで絞られていった。

30kmでペースメーカが外れると、ケニアのE.チェベト、F.キプロティチと、南アフリカのS.モコカの3人がトップ集団を作る。4位には作田直也が続く。

36kmで、E.チェベトがスパートをかけると、他の2人は付いて行けず差を広げられていく。E.チェベトは、最後まで一人旅を続け、"2時間7分29秒"で優勝のゴールテープを切った。2位には競り勝ったS.モコカが続き、3位にF.キプロティチが入った。

レースは、雨が最後まで降り止まず風の影響もあったため、終始コンディションの悪い中でレースとなった。

レース タイムライン
  • START
    天候は雨。気温9.5度、湿度81%、北北西の風2.1m。9時15分のスタートで、スターターのピストルが不調で鳴らないというトラブルがあり、スタートが10分遅れる。9時25分の号砲で、251人が一斉にスタートする。
  • 1km
    3分11秒で通過。設定タイム3分よりも遅く通過する。
  • 2.3km
    ペースが設定より遅いため、S.ドゥング、S.モコカが、ペースメーカーより前にでて、ペースメーカーを作るように促す。
  • 5km
    15分22秒。トップは58人の大きな集団になっている。風は左側より強く吹いている。
  • 10km
    30分19秒で通過。集団は52人。昨年の優勝者の S.ブナスルが遅れる。
  • 11km
    川内優輝が先頭集団より遅れはじめる。
  • 15km
    45分10秒で通過。10km以降、3分を切るペースでレースが進むため、集団より徐々についていけない選手が出はじめ、トップ集団の人数が35人まで減る。招待選手の、荻野皓平、大塚祥平、鈴木健吾は集団の中にいる。
  • 17km
    海外招待選手のS.ドゥングが、左足のシューズを履きなおすアクシデントがあり集団より遅れる。
  • 20km
    1時間00分12秒で通過。集団は33人。給水所で渡邊力将が転倒するアクシデント。
  • HALF
    1時間03分32秒で通過。集団は28人。後方では、S.ドゥングがレースを棄権する。
  • 22km
    荻野が遅れる。
  • 23km
    先頭のペースが上がりはじめ、大塚が遅れる。
  • 25km
    1時間15分13秒で通過。トップ集団は17人にまで絞り込まれる。
  • 30km
    1時間30分23秒で通過。トップ集団は13人。ペースランナーが外れ、E.チェベト、F.キプロティチのケニア勢が先頭にたちペースを上げる。それに、南アフリカのS.モコカと鈴木が続き、先頭グループが4人になる。
  • 31.5km
    鈴木が先頭からちぎれ、先頭は3人になる。
  • 32.5km
    鈴木が、作田直也、奥野翔弥に捉えられる。
  • 34km
    作田が、奥野を離し始める。
  • 35km
    1時間45分43秒で通過。4位の作田は14秒差。
  • 36km
    E.チェベトがスパートをかけ、他の2人に差を開ける。F.キプロティチが粘り後ろに付くが再び離される。S.モコカはさらに遅れている。
  • 38km
    後方の5位グループから、山本翔馬とA.F.シンブが抜け出す。
  • 40km
    2時間00分48秒で、独走のE.チェベトが通過。F.キプロティチをS.モコカが追い抜き2位に上がる。4位の作田は、約1分10秒差で続く。
  • FINISH
    E.チェベトが、2時間7分29秒で優勝のゴールテープを切った。2位はS.モコカ、3位にケニアのF.キプロティチが入り、4位に日本人トップで作田が入った。