ランニングを始めるきっかけ・止めてしまう理由と走り続けるためのモチベーション

ランニングコース スタート地点の画像

ランニングをする人の人口は、2007年に「東京マラソン」が開催きっかけとなり、楽しく実施できるスポーツとして注目を集めたことで、実践する人が増えてきていますが、ランニングを始めるきっかけ、止めてしまう理由はランナーの数だけあります。

ランニングを始めるきっかけ

走り始めたきっかけというのはランナーごとに違いますが、実際のところどういった理由が多いのでしょうか。

アールビーズスポーツ財団が、2018年に行ったランナー世論調査の『ランニングを始めたきっかけTOP10(複数選択可)※1』では、「健康のため」53%、「運動不足解消」49%、「ダイエット・減量のため」36%、「レース出場のため」30%、「ストレス解消のため」22%、「友人・家族の誘い」17%、「パフォーマンスの向上」8%、「精神鍛錬のため」8% などの回答がありました。

また、中日新聞が女性ランナー限定の大会「名古屋ウィメンズマラソン 」の参加者へのアンケート『ランニングを始めたきっかけ※2』の項目では、「新しいことに挑戦するため」29.4%、「ダイエット」17.8%、「健康づくり」17.2%、「体を動かしたかった」9%、「自分に自信をつけるため」7.1%、「ストレス解消」4.4% などの回答がありました。

回答したランナーの属性や回答形式の違いはありますが、両方のアンケートで “健康のため” と “ダイエット” が共通して挙げられています。また、アールビーズのアンケートでは “レース出場のため”、中日新聞のアンケートでは “新しいことに挑戦するため” というアンケート対象群の違いによる特徴的な回答が見られます。

アンケートでは上記の理由が多く見られましたが、アンケートでその他との回答もあるため、これ以外の理由で始める人もいることが考えられます。

ランニングを止めてしまう理由

走るきっかけを掴む人、走り続けるランナーがいれば、走ることを止めてしまう人もいます。

アールビーズスポーツ財団が、2014年に行ったランナー世論調査『ランニングを止めた理由 TOP10(複数選択可)※3』では、「怪我」が止める理由の理由トップに来ています。続いて「走る時間がない」、「モチベーション維持が難しい」、「病気」、「ランニングによる健康状態の悪化」が続いています。

止める理由の中では、怪我、病気などのカラダの不調に起因するものが多く見られます。出産を機に走ることをやめたという回答もあり、出産を経て子育てをしていく期間には、子育てしながら走る時間を作ることが難しいことが伺えます。また「フルマラソンを完走して満足した」という目標完結型の理由も見られます。

他にも、仕事が忙しくなった時や進学、就職、移転、結婚などのライフイベントにより生活環境が変わることなども、ランニングを止めるきっかけになることがあります。

ランニングを続けている理由とモチベーション

走るきっかけを経て、ある程度の期間を走り続けているランナーは、どんなことを目的やモチベーションにして続けているのでしょうか?

アールビーズスポーツ財団が、2018年に行ったランナー世論調査『走り続けるモチベーション・目的(複数選択可)※1』では、「大会出場のため」62% が示すように、6割を超えるランナーが大会出場を走り続ける目的として選んでいます。また、「記録を更新したい」 を 44%のランナーが選び、マラソン大会出場が大きな原動力になっていることが伺えます。その他には、「健康維持のため」44%、「走ること自体が楽しい」30%、「ストレス解消」29%、「ダイエット・減量」23%、「老化防止」21% が大きな割合をしめています。

上記したの『走るきっかけ』の項目では見られなかった、「ビールや食べ物を美味しくいただくため」25% や 「仲間とのコミュニケーション」17% という走ることを通して見つけた楽しさも回答に見られます。

一方、マイボイスコム株式会社でも、2021年3月に『ジョギング・ランニングに関する調査(複数回答可)※4』を実施しました。直近1年間にジョギング・ランニングをした人に実施している理由についてのアンケートでは、「健康のため」80.3%、「体力の維持・向上」53.6%、「運動不足解消」46.1%、「ダイエット・体型の維持」34.4%、「運動能力の維持・向上」31.0%、「ストレス解消・リフレッシュ」19.0% でした。

また、「お金がかからない」18.3% や「気軽に始められる」15.8% という理由を挙げる人もおり、ランニングは道具にあまり投資しなくても、最低限のアイテムがあればいつでも始められるという手軽さが、きっかけのハードルを下げていることが伺えます。

走り続けている理由として、走るきっかけと同様に、健康維持のためやダイエットを目的にしているランナーが多く見られる傾向があります。ストレス解消やリフレッシュのためという回答もあるため、メンタル面での効果を期待しているランナーもいることもわかります。


<参考文献>
  • 1. アールビーズスポーツ財団「ランナー世論調査2018 ランニング実施状況について」 : 参照 2023-02-09
    https://runnet.jp/project/enquete/2018/result/02.html#result02
    [調査の概要]
    【調査対象】全国のランニング実践者(主にRUNNETユーザーを中心とする)15,081人(男性12,527人/女性2,554人)
    【調査方法】インターネット調査
    【調査時期】2018年9月21日(金) ~ 9月30日(日)
  • 2. 中日新聞「ウィメンズマラソンランナー調査(その1)走るきっかけは十人十色!」 : 参照 2023-02-09
    https://plus.chunichi.co.jp/blog/plus-staff2/article/597/8444/
  • 3. アールビーズスポーツ財団「ランナー世論調査2014」 : 参照 2023-02-09
    https://runnet.jp/project/enquete/2014/result/12.html
    [調査の概要]
    【調査対象】13,287人
    【調査方法】インターネット調査
    【調査時期】2014年5月7日 ~ 5月18日
  • 4. マイボイスコム株式会社 PRTIMESリリース「ジョギング・ランニングに関する調査」 : 参照 2023-02-08
    https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001025.000007815.html
    [調査の概要]
    【調査対象】「MyVoice」のアンケートモニター 10,028名
    【調査方法】インターネット調査(ネットリサーチ)
    【調査時期】2021年03月01日~03月05日