日本陸上競技連盟が競技者への声掛けや接触などの “助力に関する競技規則” の再確認を促すアナウンスを掲載

日本陸上競技連盟は、国内の主に駅伝競走・マラソンなどのロードレース大会における、“助力” に関する競技規則の再確認について「駅伝・マラソンの安全安心な大会運営についてのお願い ~助力に関する競技規則の再確認~」と題したアナウンスを同連盟の公式サイトに、2023年11月10日(金)に掲載しました。

このアナウンスは “中高生や市民ランナーを含む幅広い年代、競技レベルで多くのアスリートが安心して競技に取り組める環境づくりを目指すため” のもので、大会中に起こる転倒や体調不良により通常の歩行や競技続行が困難な場合に適応される “助力” のルールに関してのものです。アナウンスされた競技規則については、現行のもので、ルールの改変は行われていません。

以下、日本陸上競技連盟公式サイトからの引用になります。

◆競技規則(助力に関するルール)の再確認
◇競技規則 第1部 総則:TR6 競技者に対する助力 6.1〔国内〕 ※一部割愛
  • 転倒や意識混濁、疾病等により明らかに通常歩行や競技続行が困難となり、立ち止まりや横臥等の行動を行う競技者に対して、審判員や公式の医療スタッフが声掛けを行うことは、助力とは見なさない。
  • 本人がなお競技続行の意思を持っていても、競技者の生命・身体保護の観点から審判長もしくは医師の判断で競技を中止させることができる。
  • 審判員や公式の医療スタッフが一時的に介護するために競技者の身体の一部に触れることは、助力とは見なさない。
◇競技規則 第7部 道路競走:TR55 道路競走 55.7 安全〔国内〕 ※一部割愛
  • 走路上の審判員は常に競技者の状態をチェックする。競技者が転倒や意識混濁、疾病等により走行困難となって歩行、立ち止まり、横臥等の行動に移った場合、審判員や大会医療スタッフは直ちに声掛けを行ない、健康状態の確認を行う。この声掛けは助力とは見なさない。
  • 競技者が転倒や意識混濁、疾病等により走行困難となって歩行、立ち止まり、横臥等の行動に移った場合、審判員や大会医療スタッフは必要に応じて介護を行う。このために一時的に競技者の身体に触れることは、助力とは見なさない。
  • 上記1、2の事象が生じたときは、当該および周囲の審判員または大会医療スタッフは直ちに大会本部へ連絡を行い、審判長または医師の判断による指示に従って当該競技者に対応する。
  • 審判長または医師から中止を命じられた競技者は、直ちに競技を中止しなければならない。
◇駅伝競走規準 第3条 競技会役員の任務 3.審判長(b)
  • 競技続行不可能と判断された競技者を中止させる権限を有する。
  • 審判長の権限を技術総務、競走審判員、監察員等に委任しておく必要がある。

ロードレース大会中の転倒や突然の体調不良などは、アスリートにとって避けられないアクシデントであり、天候が要因となる、熱中症や脱水症、低体温症といった症状を起こし競技続行が困難となるランナーも見受けられます。今回の “助力” についてルールを周知し、主催者・参加者・応援する人が再確認することで、アスリートが安心して競技に取り組める環境づくりが進むものとなります。

今回のアナウンスについての詳細は、下記URLのページからご覧ください。

駅伝・マラソンの安全安心な大会運営についてのお願い ~助力に関する競技規則の再確認~:日本陸上競技連盟公式サイト
https://www.jaaf.or.jp/news/article/19213/