「第76回びわ湖毎日マラソン大会」で日本記録をマークした、鈴木健吾のペース配分を示した動画

2021年2月28日(日)に、びわ湖のコースで最後の開催となった「第76回びわ湖毎日マラソン大会」は、 鈴木健吾(富士通)が 2時間04分56秒の日本記録で優勝をしました。これまでの日本記録は、大迫傑(NIKE)が「東京マラソン2020」で 4位に入った時の 2時間05分29秒でした。

この 2つの記録の推移を追い、記録の特徴を示す推移グラフの動画が公開されています。

5キロごとのタイムを見ると、前半のペースが速く後半にかけて下がっていく大迫と、おおよそ平均ペースをキープして終盤にペースを上げた鈴木との、明らかな違いが見られます。この違いは、それぞれの大会で 30kmまでついた、ペースメーカーのペース配分にも関係があります。

外国人有力選手が参加した「東京マラソン2020」では、ゴールタイム 2時間03分04秒~46秒をターゲットにしたトップ集団のペースは、1kmが 2分55~56秒の設定でした。大迫は 24km付近までトップ集団で走っていたため、前半のペースが速くなっています。

一方、新型コロナウイルスの影響で外国人選手が参加できず、国内の選手のみで開催された「第76回びわ湖毎日マラソン大会」では、ゴールタイム 2時間05分12秒をターゲットとし、トップ集団のペースは、1kmが 2分58秒の設定でした。鈴木は、おおよそそのペースをキープして、余分な体力の消耗を避け、終盤にペースを上げていく走りで、日本記録の更新に結びつけました。

5kmごとのラップ(カッコ:1km平均 ※小数点は切捨て)

  • 選手名
    鈴木健吾
    大迫傑
  • 5km
    14:53(2:58)
    14:33(2:54)
  • 10km
    14:53(2:58)
    14:39(2:55)
  • 15km
    14:46(2:57)
    14:49(2:57)
  • 20km
    14:49(2:57)
    14:41(2:56)
  • 25km
    14:48(2:57)
    14:50(2:58)
  • 30km
    14:50(2:58)
    15:08(3:01)
  • 35km
    15:02(3:00)
    14:56(2:59)
  • 40km
    14:39(2:55)
    15:15(3:03)
  • 42.195km
    06:16(2:51)
    06:38(3:01)
  • TOTAL
    2:04:56(2:57)
    2:05:29(2:58)