スポーツコミュニティ「STRAVA」のデータで見る、2020年の世界と日本のスポーツの実施状況

世界最大のスポーツコミュニティの「STRAVA(以下 ストラバ)」は、2020年の世界と日本におけるスポーツの実施状況のレポートを公開しました。ストラバでは、7,300万人ものアスリート利用者のデータを分析して、コロナ禍にあった 2020年のコミュニティの利用傾向を分析しています。

データはストラバの 2019年10月1日~2020年9月30日の公開アクティビティの総計に基づいています。一部のアクティビティは除外されています。またストラバでは利用者を、アスリートと呼称しています。

2020年の「STRAVA」の活用状況

ストラバは、195か国で 7,300万人ものアスリートが利用しているアプリケーションで、毎週 2,150万件のアクティビティがアップロードされています。また、毎月 200万人の新しいアスリートが使い始め、コミュニティの参加者は日々増え続けています。

2020年に記録したランニングやライドのアクティビティの総距離は 170億キロにも上り、地球を約 42万5千周した距離と同じになります(地球1周は約4万キロ)。

日本でのランニングのデータ

日本では、1年間の走行総距離は 4,930万キロで、標高の合計は 5.04億メートル。平均走行距離は、6.9キロ(男子 7.0キロ/女子 6.1キロ)で、平均のランニング時間は 40分38秒(男子 40分46秒/女子 40分54秒)とレポートされています。

コロナ禍での運動ブーム

全世界の週間アクティビティ

2020年の初旬より始まった新型コロナウイルスの感染拡大により、世界的に外出制限が設けられるなど、困難な 1年になりました。新型コロナウイルスによるパンデミックの中、多くの人が運動を始めたことで、ストラバのアクティビティは前例がないほど増加しました。過去 12か月間に 11億を超えるアクティビティが、ストラバにアップロードされ、2019年に比べて 33%も増加しています。

国別の週間アクティビティ

パンデミック第1波を乗り越えるため、世界規模で生活様式の変化が起きました。国ごとに新型コロナの拡散状況やロックダウンなどの施策が異なるため、グラフは一律の変化ではありませんが、ストラバのアクティビティは増加傾向にあります。

様々なアクティビティで見られた増加傾向

アクティビティのアップロード数

ストラバでは、ライドとランニングが圧倒的にポピュラーなスポーツですが、ブームは他のスポーツでも見られました。ウォーキング、ハイキング、ヨガや ウェイトリフティングなどの屋内でのクロストレーニング系スポーツ、またカヤックやスタンドアップパドルといったウォータースポーツなどのアクティビティにおいて、増加傾向が見られました。

ランナー 新しいアクティビティのランキング(4月~6月)

新しいスポーツに取り組むアスリートだけでなく、既にライドやランニングに取り組んでいる人も、違うアクティビティに取り組んでいる様子も見られます。特にウォーキングは、サイクリストやランナーには人気が高いようです。

女性のアクティビティの増加

2019年vs2020年 1人当たりのアクティビティ数の中央値の変化(4月~9月)世界

2020年はアクティビティの頻度も増加傾向にあり、2019年にアクティブだったアスリートは運動の頻度を 13.3%増やしています。また頻度と共に、平均の移動時間も 14.7%の伸びを見せており、運動に費やす時間が増えたことが読み取れます。また、世界的に女性のアクティビティ数の伸びが著しく、特に若年層では 45%も増えています。

2019年vs2020年 1人当たりのアクティビティ数の中央値の変化(4月~9月)日本

一方日本では、頻度は増加傾向にあるもの、伸びは 1桁で大きな変化はみられていません。また女性に関しても増えているものの、若年層と60歳以上は、他のエリアと全く異なるデータが示されています。

レースがなくても一人でも走るランナー達

ソロマラソンの推移

世界的にマラソン大会は多くが中止され、開催されても規模の縮小などのため、ストラバでの フルマラソンにあたる 42.195キロのランニング記録は、2019年に比べて大きく減少しました。

そうした中でも実践されたフルマラソンの距離のログのうち、ソロで行われた比率が大きく変化しています。2019年はソロアクティビティわずか 14%だったのに対して、2020年は約3倍にあたる 44%まで上昇しました。さらに、2020年4月では単独走が 76%を占めています。

また少なくとも 2019年から ストラバを利用しているランナーのうち、55%が今年は 5キロ、10キロハーフマラソン、またはフルマラソンの距離での自己ベストを更新しました。

チャレンジ参加総数

こうしたソロでのランニングは、ストラバ内で様々な距離で開催されるチャレンジイベントへの参加アスリートが増加したことも影響しています。2020年5月のマンスリー5Kチャレンジでは、100万人を超える参加者を集めました。さらに、ストラバ以外でも多くのオンラインマラソンが開催され、計測に ストラバを利用していることも、理由の一つにあると推測されます。

つながり続けること

新規クラブ制作数とメンバー数

ストラバでは、複数人が集うクラブを作成できますが、新規クラブが大幅に増加し、それに伴い参加するアスリートも増加しています。2020年4月だけでも、3万を超えるクラブが作成され、25万人近くのアスリートがクラブに参加しました。

平均新規フォロー率

ストラバのアスリートが他のアスリートをフォローした数は、2019年と 2020年の 4月を比べると、平均で約 2倍に増えています。コロナ禍にあって、気軽に会うことができない状況の中でも、アスリート同士で繋がりをもとうとした形跡が伺えます。

ストラバでは「コロナ禍で急変動した多くのデータのうち、おそらくこれが最も人間味を感じられるものでしょう。」と表現し、「みなさんのつながりに、ストラバがわずかながらでも貢献できたとしたら光栄です。」と述べています。


ストラバについて

ストラバは、アスリートのための主要なソーシャルプラットフォームであり、195か国に 7,300万人を超えるアスリートを擁する世界最大のスポーツコミュニティです。汗をかくと、あなたはアスリートになります。ストラバのモバイルアプリとウェブサイトは、毎日何百万人ものアクティブな人々をつなぎます。

ストラバは、アスリートに、同じ場所に同時にいなくても、モチベーションを維持し、自分自身や他の人と競争するためのシンプルで楽しい方法を提供します。すべてのアスリートは、住んでいる場所、好きなスポーツ、使用しているデバイスに関係なく、ストラバに属しています。コミュニティに参加して、ストラバサブスクリプションでスポーツを最大限に活用してください。

Strava | アスリートのためのソーシャルネットワークでランニングやサイクリングを記録
https://www.strava.com/